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虫歯予防の新常識

虫歯のかかり方(三歳児健診)

第二の方法は、3歳児歯科健診に使われている虫歯のかかり方による分類を応用したものです。50歳以下の方なら、ご自分も"分類"された結果が、母子手帳に残っていると思います。この分類方は、虫歯のかかりやすさを判定するためには、虫歯の進行度(C1とかC3とか)よりも、どの範囲の歯まで虫歯にかかっているかを調べることが重要だと考えるものです。
虫歯になりにくい順に、,
・O型 虫歯なし
・A型 上の前歯だけの虫歯あるいは、奥歯だけの虫歯(どこの奥歯かは無関係。)
・B型 上の前歯に虫歯があり、かつ上下不問の奥歯に虫歯あり。
・C1型 下の前歯に虫歯あり(他の部位の虫歯は無し)
・C2型 下の前歯に虫歯あり(他の部位にも虫歯あり)
この順に虫歯になりやすい傾向がある、と判定します。
この分類方法は母子手帳に載っていますから、お手元にあればぜひ一度見て下さい。

下の前歯に虫歯があれば、ほかに虫歯がなくても、この分類方法ではもっとも虫歯になりやすい子供、と判定します。
この理由は、下の前歯の内側には、唾液の口の中への出口の一つである”顎下腺開口部”があり、食事をしなくても口を動かしただけで唾液が出ています。このため、虫歯菌が作った酸が常に中和され、食事に含まれている糖分も洗い流されてるはずです。にもかかわらず虫歯ができてしまう。
ということは当然他の歯はいま現在、虫歯がなくても近い将来には虫歯ができるであろう、と考えるからです。

しかし、この分類方法を大人にそのまま当てはめるのは無理があります。というのも、上の前歯に虫歯がある人は、必ずといっていいくらい奥歯にも虫歯があるからです。つまり、A型のうち上の前歯にだけ虫歯ありのタイプは、大人では現実的にはありえません。
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